携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ミステリ >> サイ=アラン(第2世)?

サイ=アラン(第2世)?

[327]  サイ=ノート  2009-09-27投稿
6,侵入
 会見から5日が経っていた。サイはレイド程余裕がある訳では無かった。結局の所ベノムの製造方法を見つけたのはレイドだったからだ。無論誰もそれを責めてはいないが、創世の異名を持つプライドが許さないのだろう。しかし、そんなことに労力を使っている場合ではない事を、サイはまだ知らなかった。
 それから3日経った。サイは不眠で行動できるのが1週間なので昨晩は睡眠を取っていた。寝起きのテンションで目の前の現実を受け入れるのは難しいことだ。それでもサイは普通の人よりもはるかに落ち着きを保ったまま学長室の前に立っていた。
 死後4時間らしい。その割に死体は温かった。つい半日前に会話した姿そのままだった。つい9日前に相談しに来た時より血の気があるように感じた。先程は落ち着いていたと私は言ったが、サイの目が渇いていると勘違いされては困る。他の3人もまた同じだった。
 ブラッドレイ=キング=クラウンの葬儀は割と簡潔に行われた。火葬場には、4人しかいないぐらいだった。サイが司法解剖をさせない理由は明らかではあるが、それでももう少しくらい人数がいても良いようなものだ(もしかしたら、それもサイが拒否したのかもしれない)。
 サイとレイドはお互いに分かっていた。ブラッドレイがトロイモクバに殺されたこと、それがベノムの資料を持って行ったこと、三足烏がばれたこと…2人の頭は妙に冴えていた。
 三足烏を何故トロイモクバが持って行かなかったのか?三足烏を知らないのか?いや、そんな世間知らずが世界的麻薬シンジケートを仕切れる訳が無い。三足烏だけではベノムを作れないからか?いや、トロイモクバがベノムをばらまいているのに、作れる作れないなんて問題ではない筈…
そうか!奴らがコカトリスを所持しているんだ!ならば…三足烏の羽を手にいれる手段を奴らは持っている事になる…
ならば…エターナル大学内に…内通者がいることになる…。

感想

感想はありません。

「 サイ=ノート 」の携帯小説

ミステリの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス