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サイ=アラン(第2世)?−2 最終話

[500]  サイ=ノート  2009-09-27投稿
 サイはすでに部屋を発っていた。オラシオンの精製方法、ベノムの秘密、権限譲渡、それらを手紙に書き、国主に渡していた。
 
サイはそれから近所の公園に来ていた。赤い空、黒い雲、足元に転がってくるボール、吹き荒れる風………
「レイド…あの日記はお前を誤った方向に導いた…が…違うだろう…?あの日記にも書いてあったじゃないか…【愛ある者は皆、それなのだ。】…人間は皆、それなんだよ…。」
「……だが俺も、初めて知った…この世界はつながっている…それは口で言うよりも遥かに大きい意味を持つ…この世界に存在するものはすべて【果てしのない物語】の1部なんだ…それを下らないと捉えてはいけないんだよ…。」
「…人間はとかく自分の役目を拒否したがる…それが既に愚かなことなんだ…俺たちはNever Ending Storyの1部として…与えられた役目を…全うしなければ…いけないんだ…。」
「レイド…俺はベノムをこの世界から消すことができた…そう…俺の天命は…達成されたんだ…。」
「…お前のことは…恨むまい…お前は間違いなく…俺の…相棒…だっ…た………」

サイは大木に倒れかかった。その大木で昔1つの大いなる愛が結ばれたが、今、その大木に創世の天才の血が付いた…。

サイの死は誰も知らなかった。公園に来る人も、その遺体を遺体と認識することが出来なかった…それほど、サイの死に顔は、穏やかだった…。

サイの死…レイドの死…それは歴史の損失ではない……人の生死は、常に歴史の産物なのだ…何故ならそれこそが…次世へと繋がる…
〜Never Ending Story〜

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