百花繚乱?
クラスの担任の紹介も終わり、教科書やらなにやら配られた。
勉強とか面倒だな、とも思うけど、よけい面倒になるので口には出さず。
昼には解散で、今はもう自由の身……と、言ってもやることがないので学校内を見学ちゅう。
理科室とか音楽室には一人で入りたくないので遠慮しておこう。
いつの間にか図書室に着ていた。中にはいると意外に凄く綺麗。
ピカピカに磨かれた大理石の床に、アンティークな振り子時計。本棚にはきちりと本がつめられている。
細長い木のテーブルにあうように、椅子がずらりと並んでいる。
その中で人影を見つけた。
男子生徒だ。多分一年か二年上の。
黒の肩まであるかないかの長さの髪。それと同じ色の瞳の視線は、手元の本に注がれている。
何故だろうか? 興味をそそられた。いや、別に普通の……特にめだってもいない人なんだけど。
本を選ぶ振りをして、男子生徒に近づく。
男子生徒が読んでいる本は――不思議の国のアリス。
やけにギャップがあるなぁ……と思ってジー、と見ていたのが失敗だった。気づかれた。
「どうしたんだい?」
「え? あ、いや……その……」
口ごもる。だって、「興味があった」なんて言ったらどうなるか……判らないから。
暫し慌ててると、男子生徒が何気に苦笑し、こういった。
「君は僕にとって、これから必要な存在になるかもしれない」
「は?」
「僕の能力は風見鶏って言う物でね、自分の中に風見鶏が居て、未来を読み、もし不幸が現れればそれを回避するために、何かを呼び起こすんだ。」
そ、そんな便利な能力が……ある意味羨ましいぞ。
勉強とか面倒だな、とも思うけど、よけい面倒になるので口には出さず。
昼には解散で、今はもう自由の身……と、言ってもやることがないので学校内を見学ちゅう。
理科室とか音楽室には一人で入りたくないので遠慮しておこう。
いつの間にか図書室に着ていた。中にはいると意外に凄く綺麗。
ピカピカに磨かれた大理石の床に、アンティークな振り子時計。本棚にはきちりと本がつめられている。
細長い木のテーブルにあうように、椅子がずらりと並んでいる。
その中で人影を見つけた。
男子生徒だ。多分一年か二年上の。
黒の肩まであるかないかの長さの髪。それと同じ色の瞳の視線は、手元の本に注がれている。
何故だろうか? 興味をそそられた。いや、別に普通の……特にめだってもいない人なんだけど。
本を選ぶ振りをして、男子生徒に近づく。
男子生徒が読んでいる本は――不思議の国のアリス。
やけにギャップがあるなぁ……と思ってジー、と見ていたのが失敗だった。気づかれた。
「どうしたんだい?」
「え? あ、いや……その……」
口ごもる。だって、「興味があった」なんて言ったらどうなるか……判らないから。
暫し慌ててると、男子生徒が何気に苦笑し、こういった。
「君は僕にとって、これから必要な存在になるかもしれない」
「は?」
「僕の能力は風見鶏って言う物でね、自分の中に風見鶏が居て、未来を読み、もし不幸が現れればそれを回避するために、何かを呼び起こすんだ。」
そ、そんな便利な能力が……ある意味羨ましいぞ。
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