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君からの手紙〜71〜

[410]  YOSI  2009-10-10投稿
〜勇一へ〜
この手紙を読んでいる時は、もう勇一自身が幸せを掴んでいる時かな?
それとも、一気に読んでしまっているのかな?
私には知ることも出来ないけど、もし…もし幸せを掴んでいるのなら、この手紙を読み終えたら、私の思い出は、もう勇一の心の中から捨て去ってしまってください。
仮にその逆だとしても、勇一にはきっと運命の人が現れていると思います。
そうなる様に、この手紙に思いを込めて書きました。
最後に…私の手紙にかかわった全ての人の未来と幸せが訪れますように…
そして私は、ただ幸せでした
ただ、ありがとう


「…なぜだろう。俺は、手紙を一気にに読むことはしなかった。…まるで、そうしなければならないようだった」
「きっと…きっと由美さんと利夫が、私達を出会わせるために、願ってたんじゃないかな」
「出会わせるためにか…そうかもしれないな。うん、そうだな。」
「ええ」
「1つ聞くけど」
「はい」
「由美は、手紙を捨て去ってしまってくれって言うんだけど…そうした方がいいんだろうか?」
幸子は、首を横に振った。
「ううん。取っておいて。私も利夫の手紙を取っておく。
だって…だって手紙によって、私達は、いろいろな人に出会えた。由美さんと利夫の思い出にも出会えた。
だから、大切に取っておいて」

「そうだな…2人の出会いをつなげてくれたものだもんな。由美…大切に取っておくよ」
「利夫…ありがとう。手紙を胸に…荒木さん…いえ勇一さんと、これからの未来を生きていきます」
2人は、それぞれの思いを天に伝えた
…そして、手をつなぎ、歩き出した。

「終わりましたね
…」
「ええ…良かった。勇一と幸子さんの未来をつなげることが出来て…後は、兄貴と紀子さんだけかな」
「そうですね。でも、2人はもう解ってるんじゃないかな
手紙を託されて、いくつもの出会いを見て…役目を終えて、最後は自分達のことだと…」
「ええ…私、兄貴の幸せを、もっと間近で見たい」
「なら、見ましょう。」
そう言うと、2人は、その場を立ち去った。

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