ほんの小さな私事(119)
「しかし…まさか、こんなのをあんたたちが相手してたなんて信じられないよ…。何はともあれ、間に合って良かった。」
なつきさんは、フゥと息を吐いたあと、私のもとにやってきてそう言った。
その横には、私に語りかけてきた黒猫が、なつきさんの近くに寄ってきていた。
『退魔師としては稀代の能力を秘めているようだが、まだまた力の操り方がなっておらんようだ。あのように余分な力を放出して疲労で倒れるなど、青いにも程がある。』
「いやいや、仕方がないんだよ。この子はこの子なりに、自分の力がコントロール出来ない上で、咄嗟に悪鬼に対峙したんだろう。…まあ…確かに、これは放出し過ぎなんだろうけどさ…。」
そう言いながらなつきさんは、私の側に落ちていた弓を拾い上げた。
その弓を見てみると、弓全体がぼぅっと光輝いているのがわかった。
「わたしでも、こんな量の気を放出したら、ぶっ倒れちゃうと思うよ。それにしても、むしろこっちで悪鬼を殴り付けた方が、一瞬で浄化出来ただろうに…。」
『己もそれで止めを差すのかと思っていたからな。たが、退魔師自身が倒れるとは思ってもなかったよ。』
そんな風に会話している二人(二人と言うべきかどうかわからないが…)であったが、そこに、インスタントカメラを手にしている高野さんが、怪訝な表情を見せて聞いてきた。
「おとりこみの中悪いんですけど…一体、何がどうなっているのか説明して欲しいんだけど…。退魔何とかとか、そこの喋ってる猫とか…。」
それを聞いて、なつきさんと黒猫は、きょとんとした顔をして、高野さんを見た。
なつきさんは、フゥと息を吐いたあと、私のもとにやってきてそう言った。
その横には、私に語りかけてきた黒猫が、なつきさんの近くに寄ってきていた。
『退魔師としては稀代の能力を秘めているようだが、まだまた力の操り方がなっておらんようだ。あのように余分な力を放出して疲労で倒れるなど、青いにも程がある。』
「いやいや、仕方がないんだよ。この子はこの子なりに、自分の力がコントロール出来ない上で、咄嗟に悪鬼に対峙したんだろう。…まあ…確かに、これは放出し過ぎなんだろうけどさ…。」
そう言いながらなつきさんは、私の側に落ちていた弓を拾い上げた。
その弓を見てみると、弓全体がぼぅっと光輝いているのがわかった。
「わたしでも、こんな量の気を放出したら、ぶっ倒れちゃうと思うよ。それにしても、むしろこっちで悪鬼を殴り付けた方が、一瞬で浄化出来ただろうに…。」
『己もそれで止めを差すのかと思っていたからな。たが、退魔師自身が倒れるとは思ってもなかったよ。』
そんな風に会話している二人(二人と言うべきかどうかわからないが…)であったが、そこに、インスタントカメラを手にしている高野さんが、怪訝な表情を見せて聞いてきた。
「おとりこみの中悪いんですけど…一体、何がどうなっているのか説明して欲しいんだけど…。退魔何とかとか、そこの喋ってる猫とか…。」
それを聞いて、なつきさんと黒猫は、きょとんとした顔をして、高野さんを見た。
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