recall project #12
先生の愚痴の話が一段落した後、怜があの話を持ち出した。
「それはそうとかい君、『地位制度』だよ。いきなり言われても何が何だか訳わかんないし。」
「うん、やっぱりPPが重要になってくるみたいだな。最初はただのお金としか捉えてなかったけど……PPはこの学園の権力そのもの。大事にしないと。」
やはり皆地位制度についてはよくわからないことが多いみたいだ。
「あとランク。ランクDになったらどうなるのかな?もしもなったら……怖いね。」
ランクD、未だ謎が多いが、これだけはわかる。
最悪の待遇を受けながら学園生活を過ごさねばならない。
怜とは同じ電車に乗り、「北城駅」で別れた。怜はこの先の「青和田駅」で降りるらしい。
俺は電車を降りると、家へ向かった。身体が重い。恐らく精神的な問題だろう。そして家に着き、自転車を停め、鍵を取り出す。
ガチャ…
「ただいま…」
「おかえり〜、兄ちゃん入学式どうだった〜?」
妹、あかりが出迎えてくれた。肩まで伸びた直毛がドアを開けたことにより少し靡く。
「うん、なんとか。少し緊張したけど。」
「へ〜、で、どう?高校生活楽しめそう?」
大きな目をさらに見開かせて興味津々に聞いてきた。あかりは俺の2コ下の妹で、大人に見える高校生に興味があるらしい。
「今日は皆緊張してたけどいつか打ち解けるさ。学園生活、楽しめそうだよ。」
「そっか〜いいな〜。あたしも早く高校生になりたいな〜」
(あんなに目を輝かせて、言えねぇよ。『不安だらけで楽しめそうもない』なんて。)
俺はあかりの夢を壊すようなことは言えなかった。
あかりはうきうきしながら自分の部屋へ戻っていった。
俺は自室に入り、かばんを置く。そして部屋着に着替えてリビングに行った。
「あら、おかえり。帰ってたの?」
ソファーに座っている母が聞いてきた。
「うん、今さっき。」
思わず素っ気ない返事をしてしまう。
「そう、で、どうだった?今日は。」
「別に、どうってことも……あっそうだ、れいが清明に入学してたよ。」
「え?れいちゃんも清明に入ってたの?良かったわね。もう7年振りね。」
「もうれいちゃんって言うの止めろよ。れいだってもう高校生だぜ?」
怜の話で少し盛り上がる。母も怜のことを随分可愛がってたから。
「それはそうとかい君、『地位制度』だよ。いきなり言われても何が何だか訳わかんないし。」
「うん、やっぱりPPが重要になってくるみたいだな。最初はただのお金としか捉えてなかったけど……PPはこの学園の権力そのもの。大事にしないと。」
やはり皆地位制度についてはよくわからないことが多いみたいだ。
「あとランク。ランクDになったらどうなるのかな?もしもなったら……怖いね。」
ランクD、未だ謎が多いが、これだけはわかる。
最悪の待遇を受けながら学園生活を過ごさねばならない。
怜とは同じ電車に乗り、「北城駅」で別れた。怜はこの先の「青和田駅」で降りるらしい。
俺は電車を降りると、家へ向かった。身体が重い。恐らく精神的な問題だろう。そして家に着き、自転車を停め、鍵を取り出す。
ガチャ…
「ただいま…」
「おかえり〜、兄ちゃん入学式どうだった〜?」
妹、あかりが出迎えてくれた。肩まで伸びた直毛がドアを開けたことにより少し靡く。
「うん、なんとか。少し緊張したけど。」
「へ〜、で、どう?高校生活楽しめそう?」
大きな目をさらに見開かせて興味津々に聞いてきた。あかりは俺の2コ下の妹で、大人に見える高校生に興味があるらしい。
「今日は皆緊張してたけどいつか打ち解けるさ。学園生活、楽しめそうだよ。」
「そっか〜いいな〜。あたしも早く高校生になりたいな〜」
(あんなに目を輝かせて、言えねぇよ。『不安だらけで楽しめそうもない』なんて。)
俺はあかりの夢を壊すようなことは言えなかった。
あかりはうきうきしながら自分の部屋へ戻っていった。
俺は自室に入り、かばんを置く。そして部屋着に着替えてリビングに行った。
「あら、おかえり。帰ってたの?」
ソファーに座っている母が聞いてきた。
「うん、今さっき。」
思わず素っ気ない返事をしてしまう。
「そう、で、どうだった?今日は。」
「別に、どうってことも……あっそうだ、れいが清明に入学してたよ。」
「え?れいちゃんも清明に入ってたの?良かったわね。もう7年振りね。」
「もうれいちゃんって言うの止めろよ。れいだってもう高校生だぜ?」
怜の話で少し盛り上がる。母も怜のことを随分可愛がってたから。
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