recall project #13 (ID:58355) - 携帯小説！(スマートフォン版)

怜の話が終わり、母に今日もらったプリントを色々渡す。あのプリントを除いて。実は渡したくても渡せないのだ。清明からこう釘を刺されていた。
「この地位制度、くれぐれも親には伝えないように。清明はこれらの制度を以って今の就職率を保っています。この地位制度、いや、清明学園の制度全てをを親が反対し、止めさせられると学園、あなた達双方にとても損失が大きくなる。そのため、地位制度は清明学園の秘密事項にしていただきたい。」
と。
なので今日聞いたことは母にも言ってない。
「？何か心配なことでもあるの？なんでも相談してくれていいのよ。」
俺が思い詰めた顔をしてたため心配されてしまった。
「ん？いや、なんでもないよ。ただ、少し疲れたなぁって。」
「そう、それならいいけど。」
まだ少し心配そうな顔をしているが、俺が大丈夫だからと言うと少し安堵した表情を見せた。
俺は再び部屋に戻り、英語の宿題をかばんに入れた。明日忘れないために。その後俺はベッドに倒れ込んだ。なにもかもとりあえず忘れて休みたかった。ベッドに寝転がると、俺はすぐに眠りに落ちた。
翌日、また朝が来た。むくっと起き上がると、洗面所に向かい寝ぼけた顔を洗う。
「おはよう」
後ろから父の声がした。父はもう背広を着て、出かけようとしている。
「おはよう、父さん今日は早いな。」
「ああ、少し早く来てくれと昨日言われたものだからな。」
そう言って父はシェイバーで髭を剃りだした。俺は顔を拭き、リビングへ向かった。
「おはよう」
母が朝ごはんを作って待っていた。俺は椅子に座り、朝ごはんをいただく。
朝ごはんを食べ終わった頃には家の時計は７時過ぎを指していた。テレビでは朝のニュースを報道している。俺は再び洗面所に向かい歯を磨き、自分の部屋で身支度を始めた。
制服に着替え、荷物を揃えた後リビングに戻ると、あかりが朝食を摂っていた。
「あっ、おはよう～。やっぱいいね、清明の制服は。」
俺の制服姿を凝視してあかりは言った。あかりはと言うとまだピンク色のパジャマを着てのんびりとしている。そう、中学はまだ始まっていないらしい。
俺は出発時間までソファーに座ってテレビを見て、テレビの左上端の時計が７時45分になったことを確認して、家を出た。

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recall project #13

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