なんだっけ?
チク
タク
チク
タク
チク・・・
真っ暗闇の中、時計が時を刻む音が聞こえる。
チク
タク
チク
タク
チク・・・
普段は気にならないのに、気になりだすとものすごく気になる
そんな不思議な魔法がかかった時計の音
どの時計もそうだ
っんだよ
まだ2時半じゃないか
そう
僕は寝ていた
いつものように
昨日は仕事帰りに久しぶりに偶然再会した友達と居酒屋で酒を浴びるほど飲み、気がついたのが
そう
今なのだ
あれから何を話してたのか、友達とどこで別れたのか、それどころかどうやって帰ってきたのかさえわからない
完全に飛んでいる
まるっとすっぽり
いや、それよりここは果たして自分の家なんだろうか
それさえ謎
謎なのだ
今の自分が知り得る情報
どこからか聞こえてくる時計の音と、高そうに見えるだろうと変な見栄を張って少し前に買った安い割りにゴツゴツとした腕時計
さっき時間を確認したのは腕時計のほう
微量に緑色に光る数字と秒針で真っ暗な中なんとか確認できたものの
いやー
真っ暗
まるで闇
自分の部屋はこんなに暗かったかと疑問に思いながらもあまりの眠たさに考えるのを放棄
いつでもそう
明日考えればいいや
次頑張ればいいや
今度こそ・・・
ってな感じ
それで結局はそのまま終わってしまう絵に書いたようなダメ人間が僕はなのだ
と思っているうちに気がついたら夢の中
あれだけ気になっていた時計の音も忘れていた
明日も仕事だから6時に目覚ましセットしなきゃ
なんて思いもしなかったのは部長の期限の悪そうな顔を見る度に今でも後悔している
そして
いつもより遅めの朝がやってくるのだ
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