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タイムカプセル 15

[307]  内田俊章  2009-10-24投稿
再会 ?

 2人は、恥ずかしげに、うつ向きかげんで、会う人毎に軽く会釈をしながら、西尾家の墓の前まで来た。

 そして、手を合わせて黙祷をし終わると、一人の婦人が声を掛けて来た。

 「もしかして、あんたは、西尾さんのケンちゃんかい?」

 2人は振り向き、その婦人の顔を見た。

 「はいそうですが……。あっ、オバサン!」

 「えっ、オバサン?」

 亜紀は、キョトンとした顔で、聞き返した。

 「智樹のオバサンだよ。ねえ!」

 「はい、中野です。しばらく振りだねえ。こちらの“ベッピンさん”は、ケンちゃんの奥さんかい?」

 そう言われて、2人は顔を赤くした。

 「いいえ、中野君や西尾君の同期生の、高島亜紀です。」

 「高島さん?……ああ、お父さんが落盤で亡くなった!」

 「はい、あの時は随分お世話になりました」

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