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DRAGON LOVER 60

[351]  木村蜜実  2009-10-28投稿
我が奥底に眠る神秘の力

今こそ目覚めの時

偉大なる神秘の力

今こそ雷雲となり

地に降り立て

そして

守り神となり

我等を神秘の力で守りたまえ…………




巨大な力が空に広がり、一つになる………。

「てめぇもおしまいだ!!くらえ!禁断の魔力っ!!」
一つになった妖力は勢いをつけて落下する。

眩しい輝きを放ちながら…。

今までにない…
最大…最強の力…

やがて…

光は消えていき……

キマイラの姿はなくなった………。

「あいつ…消えたのか…?」
ライアンはキョロキョロと辺りを見回す。

「いねぇな…。死神…お前わかんだろ?」
僕は元の姿に戻り、死神に問い掛ける。

「完全燃焼………ってトコだな。」
微笑んで答える。

みんなで顔を見合わせ…

ガッツポーズ!!

「やった〜♪♪ハーン愛してる〜♪♪」
エリンは抱き着き何度もキスをする。

だが…一人フラフラとモイライのそばへ行く奈々。

後ろ姿が切なく苦しい。
それに気付いたライアンは走って側へと行く。

僕等は黙ってその姿を見つめる…。

「終わったのね…。」

「あぁ…。終わった…。」

「お母さんも…秀明も…いなくなったのね…。」

「………。」
ライアンはそっと肩を抱いて

「俺がいる…。」
そう呟いた。

嬉しいはずなのに、やっぱり…悲しい…。

「ハーン、ライアン。よく頑張った…。エリンも奈々も…。このワシが、褒美をとらせるぞ。死神!!あの術…、今回だけやっていいぞ!」
閻魔が死神に指示をする。

「へっ???」
目を点にして、閻魔を見る。

「へっ?じゃない!甦りの術を使えと言っとんじゃっ!!」

(甦りの術…?)
みんな静まり返り、一斉に死神を見た…。

「でも…あれは人間じゃないと効かない…。」

「モイライはもう人間だ。秀明も…人間として甦らせればよい。………何をボーっとしとる!早くやれ!!」

「ひゃっっ…はいぃ!!やりますっ!!」
死神は手を天に広げ、ぶつぶつと唱え始めた………。

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