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ストレンジ・ウィーク PART15

[476]  フェリス  2009-11-03投稿
朝になると四人は午前10時、ホテルのチェックアウト時間にロビーで待ち切り、例のうさぎ男の言う月の神秘における講演会へと向かった。

講演会が行われる会場は目黒区のプラザビルと呼ばれる建物の5階。
一体、この講演会で彼らには何か特別な情報が得られるのか。

四人はビルの五階までくると受け付けを済まし、席へと座った。全員で20人〜30人くらいだろうか。スーツ姿の紳士的な男性から主婦と思われる人、そして正志と同年代、それ以下の若者もいた。

何と言っても講演会のスタッフ全員がうさぎ男の北村と同じうさぎの着ぐるみを着用していたのには驚いた。何て不思議な団体なんだろう。

「あ、北村さん。そちらはお友達の方ですか?」とうさぎの着ぐるみを着た一人の背の高いスタッフが北村に話し掛けてきた。

「この方達とは偶然、昨日カフェで知り合いまして、何でもこちらの海賊服を着た男性の船を探していられるとの事。それで、もしかしたらこの講演会で何か良い情報が得られるのではないかと思い、今日参加の方した訳です。」北村は詳しく今日、ここへ来た理由をスタッフの男に伝えた。

「そういう事ですか。私は確信できるとは言えませんが、何かヒントになれる物をこの講演会で見つけられると良いですね。それではお連れの皆さん、今日はごゆっくり気軽に楽しんで下さいね。」何とも愛想の良いスタッフだった。

うさぎの着ぐるみは滑稽だが、ここにいるスタッフは北村も含め、みんな人が良さそうだ。
「正志、あなたは月についてどれだけ知ってるの?」

「はぁ月、俺は月と聞けばクレーターやらアポロやらやっぱうさぎは思い浮かべるね。そして君、かぐや姫も。もしかして君、実は月から来ましたのみたいなジョークは無いだろうね。月は莫大と広がる砂漠とクレーターと呼ばれる大きな穴。絶対に生物が住めないんだから。」と正志は雄弁に話した。

「そう。それは少なくともあなたの居た世界の事。月には物凄い魅力があるの。」とかぐや姫は声小さく言った。

その時、ステージの上が明るくなり、謎の音楽が会場に流れ出した。いよいよ、講演会の始まりだ。・・・

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