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ROSANNA 『消えた少女』?

[762]  ミッシェル  2009-11-04投稿

「ここか」

そう言って青年ダニーは車から降り立ち、助手席に座る男性もそれに続く。

そうして外へ出た二人の目に飛び込んできたのは、一件の古びた住宅…。

外壁は全体鉛色に汚れ、周りに展開している庭も手入れされていない為か、雑草が茫々と生い茂っている…。

「来たわね」

その時、1人の女性が二人の前に現れた。

茶色い瞳に茶色い髪。

そして抜群のプロポーションを誇る長身の美女である。

「ウェンディ、あの家だな?」

男が尋ねた。

「ええ。行きましょ。レイ、ダニー」

二人は頷き、迷わず真っ直ぐとその住宅へ歩を進める。

「はぁ、最近は人捜しばっかり。いい加減飽きるぜ」

深く溜め息をつき、思わずダニーは愚痴をこぼしていた。

「…我慢しろ。俺達は便利屋だ。その事を忘れるな」

「…そうよ。いちいちそんな事を言っているようじゃあ、この仕事は務まらないよ…」

二人の言葉を聞き、納得のいった笑みを浮かべるダニー。

その足は自然と駆けていき、あっという間に彼は住宅の扉の前に立った。

「相変わらず好奇心が強いらしいな」

「そのようね」

二人はお互いの顔を見合わせ、軽く笑い合った。

「レイ、鍵は空いてるよ。どうします?」

そう尋ねるダニーに、レイは懐から拳銃を取り出して答える。

「構わない。突っ込むぞ」

レイのその言葉を合図に、ウェンディとダニーは一斉に拳銃を取り出した。

「準備は良いな?」

拳銃を構えながら、レイは二人を見つめる。

「ええ」

「オーケーだ」

二人の自信に満ち溢れた表情に、レイは思わず笑みを浮かべると、迷わずその古ぼけた扉を勢い良く開け放つ。

レイを先頭に、三人はそれぞれ拳銃を構えながら慎重に中を進んでいく…。

足下には無数のゴミ袋や汚れた衣服等が転がっており、壁は鮮やかなペイントで彩られていた…。



続く

感想

  • 28733: 揚羽:読んだ? [2011-01-16]
  • 29141: 読みました?:佑久 [2011-01-16]

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