携帯小説!(スマートフォン版)

祈り

[395]  朱雀  2009-11-05投稿
雪の女王は、本当はいつか全てを溶かす熱き調べを待ち望んでいるんじゃないのだろうか?

蝿の王は、本当は生き物が生まれて初めて耳にする神の声の一人ではないのだろうか?

破壊と創造の神シヴァは、本当はこの世の生物全ての自然な命の循環を語る学者ではないのだろうか?

キリストは、既存の社会に違う社会を造ろうとした只の革命家ではないのだろうか?


目を塞ぎ現実を見ず
耳を塞ぎ事実を聞かず
口を結び全てを語らず

砕けた幸せの欠片が刺さった体から血をながし今にも奈落に堕ちる心を鷲掴みにして立ちすくむ骸

あぁ、潰れてしまえ
あぁ、埋めてしまえ
あぁ、結ってしまえ


混沌の世界の神々は、本当はラヴクラフトが見た事実に生きる者々ではなかったのだろうか?


あぁ、全て消してくれ
あぁ、もう許してくれ
あぁ、慈悲を与えてくれ


夜ごとに続く神への祈り
二度と戻れぬ過去への帰り

感想

  • 42436:ラブクラフト[2020-11-05]

「 朱雀 」の携帯小説

詩・短歌・俳句の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス