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タイムカプセル 30

[536]  内田俊章  2009-11-09投稿
禁じられた恋 ?

 「そうだったのか?随分苦労したんだな!」

 「うん」

 亜紀は頷いて、涙ぐみ、更に続けた。

 「身なりや、学歴で判断されるのが、悔しくて必死で頑張ったんだよ!」

 「お母さんは、大変な病気だったのか?」

 「うん、乳癌だったの。13年も頑張ったんだどね!」

 「そうか?それじゃあ亜紀は、一人ぼっちか?」

 亜紀は、タオルで涙を拭き、顔を横に振った。

 「うううん!女性ばかりだけど、4人の良いスタッフに恵まれて、毎日仕事が楽しいの!」

 「そう。それじゃあ安心だ」

 「ただね、今日の同期会の案内状をもらってから、毎日ケンちゃんの事を思い出すの!」

 「亜紀……」

 謙介は、亜紀をいとおしく思い、抱き寄せた。

 「ケンちゃんは今、奥さんと幸せ?」

 「あぁ、まぁな」

 「ねえ、お願いが有るんだけど」

 「うん?」

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