携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 公募投稿作品 >> 白い天使のうた (11)

白い天使のうた (11)

[443]  宮平マリノ  2009-11-13投稿
施設に来た翌日にあげたポストカードがきっかけとなって、
大資からは会う度に毎回、「ポストカードをいただけますか」、と聞かれるようになっていた。

聞き方は控えめだが、あまりにも必死というか、すがるような一生懸命さに、
塚本の方も、毎回あげる決心をしていた。

そんなに喜ぶなら、と星野富弘さんのポストカードをシリーズごとに一枚一枚手渡していたが、
しまいには全シリーズ揃いました、と言われ、

塚本自身がポストカードを描くようになっていた。

毎日の聖書を読む時間から、
気になる言葉をピックアップしては、
手書きの文字と水彩画でカードを描きためた。

「この絵、施設の子供たちの描く絵のように芸術的ですね。」
と猫のような、犬のような、狐のようになった絵を見て、
大資に言われることもあったが、

それでも、少しずつ、
日に日に上手くなっていく自分の絵に、
塚本自身が意欲を増していった。




感想

感想はありません。

「 宮平マリノ 」の携帯小説

公募投稿作品の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス