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もし、愛に格差があっても。6

[444]  るー6  2009-11-21投稿
走太は行く宛てもなく、「ネットカフェ」という穴にはまるしかない生活を未だに送っていた。
渋谷のネットカフェ「まんねん」に、いつものように来店する。
「いらっしゃ…って、またお前かよ。」
軽いギャル系の店員は、宮本香奈。19歳。耳にピアス、髪の毛金髪、シュシュを腕に付けまくり。とにかく派手な女だ。
「なんだよ!悪いかよ!これでも毎月お金払っているれっきとした客だ!」
「ハァ?客じゃなくてもう入居者になってんじゃん。つーかアンタの場合、料金じゃなくて家賃だから。」「とにかくオレは部屋に行くからな。」
「どうぞごゆっくり。」
香奈は面倒くさそうに言った。

走太の部屋。48号室。
早速ネットで真面目にニュースを調べる。
「えっ…?なんだコレ…」そこには、福原総理が施行を始める法案、「失業者消滅法」という気になる法案があった。
『来年4月1日より、全ての企業において失業者を出す事、すなわち「派遣切り」などの行為は禁止する。また、来年4月1日までに何らかの職についていない者は、国から指示される強制労働を行うことにする』
「きょ…強制労働!?」

『強制労働時間は1日12時間。昼休み15分。土日も労働…。』
走太はパソコンを叩いた。「何だよコレ…」
走太はネットカフェを飛び出した。
「ちょっと…!」
香奈は後を追った。

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