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呪いのトンネル PART4 完結

[796]  フェリス  2009-11-23投稿
四人はその霊園を一回り廻った。とても気味の悪い場所だ。すると智樹が大声をあげた。

「そ、そんなー。」

「どうしたんだぁ智樹?」

「おい、これを見ろ!この墓の名前、上村幸信。没、2009年11月21日。」と智樹が言った。

「祐介君達、これを見るんだぁ。この墓の名前!」と治が言った。その墓には山本博之と書かれていた。同じく没2009年11月21日。

「おい、みんなこっちも。この墓、康介の墓だ。」と雅道が言った。
高橋康介、没2009年11月21日。

「コレって、あの三人があの夜死んだって事かー。」と祐介は涙まじりに言った。

「祐介君、おそらくあの夜、幸信君達を乗せた車はトンネルの中央の鬼の像の所で時速100キロで通過した為、黄泉の国へ連れて行かれてしまったんだと思う。でもさっき雅道君の発した言葉が本当ならあの三人は永遠にトンネルの中を走り続けてるに違いない。」と治が冷静に言った。

「なぁ治、アイツら三人を何とかトンネルから抜け出させて天国へ連れていけないかなぁ?」と祐介が提案した。

「きっとそれは霊媒師に頼めば彼ら三人の魂を成仏できると思うよ。」と治が言った。

四人はそれからバイトで貯めたお小遣をかき集め、霊媒師の元へ尋ねてお祓いを頼んだ。

それから四人とその霊媒師はトンネルへ行き、お祓いをした。

その時、物凄い強い金縛りが彼らを襲った。それは鬼の霊の力だった。その強い力を振り切り霊媒師はお祓いを続けた。

そして祐介ら四人に天から声が聞こえた。
「祐介、智樹、雅道、治、有り難う。俺達はトンネルを出れたよ。」と幸信の声がした。

幸信、博之、康介らはトンネルを抜け出し、無事に成仏された。

「君らの友達は無事に天国へ召された。この辺りは強い鬼門である。黄泉の国と現実の世界の通り道である。この辺りは地獄の門番の鬼達の呪いが強い。ワシの力では鬼をどうする事もできない。とにかくもう二度とこの地へ足を踏み込まない事だな。」と霊媒師が言った。

祐介達はもう二度とこの鬼神山トンネルへは近づかなかった。

鬼神山トンネル、それは鬼の呪いのかかったこの世とあの世の通り道だった。

完結。

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