もし、愛に格差があっても。9
菜々はナイフとフォークをテーブルに叩きつけ、外に出ていった。
「お母様。気にしないで下さい。菜々さんもお年頃ですし…。」
「駒として見てる。…菜々、そう言ってたわよね。」家政婦は、適当に頷く。
「自覚していたのね。」
拳が、どんどん握られていった。
その頃走太は、香奈と一緒に、お父さんである福原総理に会うため、国会へと向かった。
会う約束は香奈が前もってしてくれたので、走太はただ来ただけだった。
「まだ来ないから。大丈夫。かしこまらなくても。」「だって…総理だし…。」寒い風が吹き抜ける。
「あの…私ね。名字宮本って言うじゃん。」
「あ…そういえば…」
「実は…久しぶりなんだ。お父さんに会うの。5年前に離婚しちゃって…。」
香奈は、下をむいて話していた。
「だから私…こうしてギャルっぽく見えるけど、毎月お父さんに手紙書いてるの。私…お父さん好きなの…。」
「そっか…実はいい娘なんだな。」
走太は笑ってしまった。
「な…なによ…あとね。」「…?」
「あなたも好きなの。」
走太の体に衝撃が走る。
「あなたを…救ってあげたいの。」
どうやら、本気のようだった。
「お母様。気にしないで下さい。菜々さんもお年頃ですし…。」
「駒として見てる。…菜々、そう言ってたわよね。」家政婦は、適当に頷く。
「自覚していたのね。」
拳が、どんどん握られていった。
その頃走太は、香奈と一緒に、お父さんである福原総理に会うため、国会へと向かった。
会う約束は香奈が前もってしてくれたので、走太はただ来ただけだった。
「まだ来ないから。大丈夫。かしこまらなくても。」「だって…総理だし…。」寒い風が吹き抜ける。
「あの…私ね。名字宮本って言うじゃん。」
「あ…そういえば…」
「実は…久しぶりなんだ。お父さんに会うの。5年前に離婚しちゃって…。」
香奈は、下をむいて話していた。
「だから私…こうしてギャルっぽく見えるけど、毎月お父さんに手紙書いてるの。私…お父さん好きなの…。」
「そっか…実はいい娘なんだな。」
走太は笑ってしまった。
「な…なによ…あとね。」「…?」
「あなたも好きなの。」
走太の体に衝撃が走る。
「あなたを…救ってあげたいの。」
どうやら、本気のようだった。
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