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旅の記憶(阿蘇 6 )

[336]  ヒロ  2009-12-18投稿
雨も晴れ上がり、星空が広がるキャンプ場でビール片手に夜空を眺めながら話をするブルと幸
幸、「ブルさんは何で1人で旅しているの?」
ブル、「…テレビとか本とかじゃ解らない事を知る為かな?枠の無い360度の景色。その時の音や匂い…それと色んな人と出逢うしね。自分とも向き合う時間でもある…かな?」
うつむきながら幸、「そうよねぇ…私なんて…」と言って黙ってしまう
ブル、「…どうかしたのか?」
ブルは内心(彼氏にフラれたか?)と思ったのだが
幸、「実は会社で後輩と上手くいかなくて…同僚は皆、結婚とかで辞めたりして私1人になって…お盆は出勤だから代休に遠くへ行こうかな?って」
どうやら会社ではお局様状態なのだろう。
ブル、「まあ、注意とかする立場なんだし、嫌われても仕方ないよね。その後輩ってのも立場が代われば解るのだろうけど…」
幸、「うん…」
ブル、「人って先の事考えて不安になったりするんだよね。でも、我らはバイク乗り!自由に走り周って汚れを落とす事を知っているんだ。これからだよ」
幸、「そうよね。ありがとう」
本当は捨てきれずに抱えてしまう事をブルは知っていた。しかし抱えた物を自分の中で小さくすればいいとブルは願う

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