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ある愛の表し方・2章 2

[370]  木村蜜実  2010-01-19投稿
「付き合ってください!」

男はなんて単純…。
顔がいいからってそう簡単に好きになるもんかね…。
話した事もないのに…。

「無理…。他の人を好きになって。」
あたしは決まってそう言う。

あたしは何故か告白される事が多い。
顔がかわいいらしい…。
自惚れるなって思われるけど、実際そうだから仕方ない。

だから…
女友達も少ない。

こんな毎日はつまらない。

「また振ったの?何人目だよ。」
幼なじみの田中章人(たなかあきひと)はいつもあたしに纏わり付く。
小学校から高校生まで…ほんと腐れ縁だ。

「しらない。なんか告られる。」
あたしはため息まじりに答える。

「愛美(まなみ)のガサツさを知ったら、付き合ったって長続きしね〜よな〜。」
笑いながら話す。

ガサツなのは認めるけど…。

「アキ…もう彼女のトコ行ったら?怒らせちゃうよ…。」
あたしはアキ(章人)を追い払う。

「いいよ…もう授業始まるし。」
そう言って席に着く。

アキは彼女がいるくせに、いつもあたしといる。
彼女がいるくせにあたしとよく遊ぶ。
ホント…変なヤツだ…。

そしていつも…
アキの彼女に呼び出される…。

「章人に近づかないでよ。」
普通…そうゆうのは彼氏に言うもんだろ〜が…。

「あたしに言わないで、アキに言ったら?ウザすぎ…。」
あたしはまたそうゆう言い方をして、敵を作る。

帰りはいつも、アキが後ろから走って追いかけてくる。

「俺、彼女と別れたよ。」
いつもこうだ…。

いつもいつも…
同じ事の繰り返し…。

だから学校はキライ。



そんなあたしでも…
好きなヤツはいる。

今更だけど…
なんでだかわからないけど…

アキの事が好き…。

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