携帯小説!(スマートフォン版)

無形の地へ

[329]  ブランキー  2010-01-20投稿
雪で埋もれた国境を

僕らは越えるのをためらった。

その先に待ち受ける未来が

抽象画のように無形で

背中を押す風さえも止んでしまい

その場で足踏みをして

後ろを振り返り

目に映る見慣れた故郷の風景に

嫌気がさした。

未来はすぐそこで

でも少し背伸びをしなければ届かなくて

何度も何度も足踏みして

今僕らは前に進む。

この先、戻れずとも

もう残すものはなにもないのだから…

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