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永久に§3§

[473]  夏姫  2010-01-20投稿
《実は、来月あたりから夜勤も入るかもしれないんだ。》

そのメールを見た瞬間、私は凍りついた。
もちろん、夜勤があることを知らなかったわけではない。
だが、心のどこかで、しばらくは夜勤がないと信じこんでいたのだ。

《そっかぁ…。大変だね。》

私は当たり障りのない文章を返した。

《うん(汗) しかも、昼間も多分働くことになると思う。》

《じゃあ、休み全然ないじゃん。これからあんまり会えなくなるね。》

《う・うん》

ここまできて、サイの様子がおかしい事に気がついた。

《どうしたの? 何かあった?》

《別に何もないよ(汗)》

《嘘だぁ。さっきから何か変だよ。》

《本心を言わない人には自分も同じようにする主義なんで(笑)》

つまり、サイに私の本心を見抜かれていたのだ。


夜勤でしばらく会えなくなり、寂しいと感じてること。
でもそれは、どうしようもないと分かってること。
本音を、きちんとサイに話した。

《じゃあ何? 俺に仕事すんなって言ってんの?》

《だから、仕方ないって分かってるよ。でも嫌なものはしょうがないじゃん。私だって人間だよ? 不満や文句の一つや二つ、あってもおかしくないでしょ?》

こんな感じで、私達二人の間の空気は段々悪くなっていった。
別にどちらかが悪いわけではない。
ただ、何となく突っ掛かってしまったのだ。


――そしてこれは、喧嘩の幕開けに過ぎなかった。

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