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満月の孤独

[382]  ブランキー  2010-01-23投稿
温かな母の母胎から、出でし時分より

まるで格子窓から垣間見る望月の如く、かの世は

甚だあぢきなくて

しかしながら、それでいて

なんとも乙なものでもある。

そんな取り留めのない事で、物思いに耽って、右手のキセルを一吹き。

そぞろに流れる時の連鎖も、今生きている世も、全てが仮初めならば

それもまた滑稽なり。

嗚呼、欠けたる処のない満月は、

全てを存じておられるのだろうか。

そうだとすれば、その満月はきっと誰よりも虚しいのであろう。

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