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隠恋慕(かくれんぼう)

[465]  となりのトトりん  2010-02-03投稿
髪を持たない花に
少しだけ
 恋を愛情を注ごうと
 そっと奥に眠る
匣(はこ)を開けた

パイプオルガンの鍵盤のように
軽くギザギザで
 狂めいた葉の揺れは
ミルクを流した

花は陰を歩き
 私から逃げようとする

花と私の隠連坊…

午前零時の鐘は
巻きついた鎖を
解くように

耳の奥で静かに
木霊した

持つ事を知らなかった恋恋情(こいれんじょう)

朱と緑の幕が
風で揺れる

  それは穏やかに揺れる
髪を持たない花と
愛し合う

悲しい

悲しい

 隠恋慕

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