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待宵草の色彩

[497]  となりのトトりん  2010-02-05投稿
祈る声は拙くて
    淡く霞がかった
   白と

私の空は切なくて
    壁の向こう側の
   色彩が羨ましく感じた

そこには
憤りと呼応する呻きが
犇めき合う

埋樹に種を蒔く
 羽をがれた蟲

種は幾つもの色彩を発し
煌いてみせる

夏の空気は
色とりどり変化して

 また屑宵を
時煌つつ待ち続ける

陽が昇り朝が来れば
    私の美は削がれてしまう
     そっと
     遠くへ

宵の中の埋樹に咲く
待宵草の色彩が

    翅色に煌いている

祈る声は拙くて
 夕闇の中の埋樹に
陽射しを恐れ咲いている

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