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リレー小説『ある物語〜最終回〜』キム

[483]  木村蜜実  2010-02-15投稿
そのふわふわした夢の中…

天に祈りを捧げるトーコとナツがいた…

祈りを捧げているうちに、トーコとナツの周りには沢山の人が2人と同じように祈りを捧げていた。

『あたしの夢…ナツの夢…みんなの夢をどうか叶えて下さい…』

すると
天から温かい光が射す。

まるで太陽にあたってるかのように…。

優しい光が…。

手元には、もう一つのカギが置いてあった。

『あなた達2人の願いはきっと叶うでしょう…。最後のカギです。大事に持ち帰りなさい…。』
囁くような声に、胸がときめいた。






目が覚めると
試練の間の扉の前にいた。

目の前には
沢山の花や草…

まるで
春のような景色が辺り一面に広がっていた。

トーコの首元には、3つのカギが…

「ナツ…これ…。」
ナツに3つのカギを見せる。

「いつの間に…。私達の夢が叶ったのかな…。」

トーコとナツは抱き合った。

「手に入れられたか…。」
振り向くと、王様が扉を開けて待っていた。

「心の旅は、優しさや勇気を得る旅…。おぬし達は、やり遂げたんだ。おめでとう。」






しばらく、城で過ごした後…
トーコの元へお迎えがきた。

「立派に心の旅を終えたトーコ様。さあ、鏡の向こうへ帰りましょう。」

トーコは鏡の向こうへ帰る事になった。

「やだ…ナツと一緒にいたいよ。」
トーコは泣きながらナツに訴える。

「トーコは向こうのお姫様なんだよ…。いつでも逢えるし、心はいつも繋がってるよ…。」
ナツも涙目になっていた。

渋々あの大木へと向かうと…

「きっとまた逢える!!だから………。」
ナツは心のカギを渡した。

「残りの2つは私が持ってるから…だから…忘れないで…。私達はいつも一緒だよ。」

そして…
トーコは迎えにきた人と大木の道を抜ける…。

外に出ると、ナツがいた国と同じ景色が広がっていた。

「ナツ…。」
トーコはそう呟いて、城へと向かった。



鏡の向こうの姫様として、新たな旅へと向かう。




心の旅を…。





終わり

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