携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ミステリ >> 永久裁判

永久裁判

[690]  爽健美茶  2010-02-20投稿
「有罪に賛成の方」
俺以外、全員が手を上げた。




まさか俺が選ばれるとは・・・・


陪審員制度は強制化され、いかなる理由があろうとも指名を受けた人間は出席せざるおえなくなった。
指名は戸籍からのフルランダム方式で、どんなに多忙な人間でも選ばれた以上、出席は強制的におこなわれる。
それが例え、総理大臣でもだ。
さらに全員の意見が統一されない限り、可決はない。
見事俺が選ばれた。


事件は、男が小学校の教室に侵入し、教師を含み全員を惨殺した、という内容だ。


俺以外全員が有罪をのぞんでいる。

「いい加減にしろ!!証拠は揃っている!間違いなく犯人だろう!!なんでこんなヤツが陪審員に選ばれたんだ!?」
酒臭いおっさんが知った口をきく。

他の陪審員は黙ったままだ。


俺は昔から人と違う視点から物事をみてた。
今回の事件だってそうだ。
俺が陪審員に選ばれた以上この事件を有罪なんて認めない!!!

またさっきのおっさんが口を開く。
「バカバカしい!俺は帰る!」






バカバカしいか・・・・






俺もそう思う。





まさか犯人が自分の事件の陪審員をやることになるなんて。











次は、あの酒臭いおっさんのことを死刑にしてやるか。





隙間だらけの法律万歳!

感想

感想はありません。

「 爽健美茶 」の携帯小説

ミステリの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス