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いつかまた…

[361]  夕陽  2010-02-20投稿
僕は僕の生きている時間や場所も、どうって事のなかった。

あの日が来るまでは。


「ね、きっと出会った事あるよね」


あの言葉。。

どこかで聞いた事のある。

耳に心地良かった。


いつ出会ったのだろう。

夢の国、お伽話を解釈するかのようだ。


ふと街を歩くと、視線を感じるが誰もいない。


背中をポンと叩かれ、振り向くとそこに、いた。

「私の名前知ってる?


なんで、初対面でいきなり質問か。。

昔、一緒に過ごしていた友人にも似ていたが、聞いてみる。

ぷいと怒らせてしまった。


「でも、しょうがないわ」彼女は言った。

何がしょうがないんだ!


彼女は、時空間の人間で、僕にメッセージを送ってたというのだ。

あぁ、このせちがらい世の中にも、ホワーンとした話しをしてくるのやら。

僕は冬の寒さも関係なく、道端に座った。

隣には例の彼女。

とりあえず、聞いてみる。

「名前は?」
「ジュリア」

「なんで僕について来る?」
「あなたとなら何かわかるかなぁって」

「分かるわけないだろ。オレはなぁ!」

彼女は手で制止。


しかたなく、行動を共にした。

彼女のわがまま気ままには大変だが、なんだか懐かしさや、親しみがあった。
それから、どのくらい経っただろう。

ジュリアと過ごして行く日は楽しくもあるが、結構大変だ。

「君は、本当はジュリアス大王なんじゃない(笑)」
なんて会話。

ばっかじゃない!と跳ね上げる手。

僕は勇気振り絞った。
「君は、ジュリアは僕の夢の目覚めるほんの少し前に現れるよな」


彼女は下をうつむき、コクリと首を縦に動かした。
涙が溢れていた。

ジエンドが迫る様な。

人には聞いてはならない事があるのは知っているし、今までだってそうしてきた。

ジュリアは全てを話そうと決意したのか、僕を呼んだ。
僕はその日断った。

それ以来、彼女は姿を見せない。
郵便ポストに切手の貼られた手紙が入っていた。

「あなたに、気づいてもらっただけで、ここに来てよかった」


大切に保管しても、もう彼女には会えない。

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