携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ファンタジー >> クリスタルクラッシュ2―?

クリスタルクラッシュ2―?

[485]  いっと  2010-03-04投稿
「それは良かった」
エナンは安心したように小さく息を吐いた。
「おいおい、エナン。こいつが例え認定証をもらってなくても、国に訴える事はできるだろ?そうなったらどうするんだ?」
ダリルはまだ不安が残る、といった感じでエナンを見た。
「では彼に聞いてみたらどうですか?」
エナンはにっこりと笑って、ザックを指差した。
「…だ、そうだ。どうなんだ?」
ダリルはザックを睨んで、尋ねた。
「…リリアさんは、悪い事をしているという認識はあるんですか?」
「もちろんよ」
ザックの質問に、リリアは即答した。
「王様がキチンと罪に問われて亡くなった姉や他の村人たちに心から謝罪するなら、私は処刑でも何でも受ける覚悟はあるわ」
リリアの眼差しは力強く、言葉には重みがあった。
「その時は俺たちもキッチリと罰を受ける。リリアだけなんて、俺は絶対に嫌だからな」
ダリルは真剣な表情で、言い放った。
「…」
―人間の生き方の正否なんて、誰にもわからない。他人が悪だと言っても、正義かもしれない。正義だと言っても、悪かもしれない。だからこそ、見極める目を持たなければならない。
在りし日の女性からの教えが、ザックの頭の中でこだました。
「どうしますか?」
エナンはザックの目をじっと見つめながら、返事を促した。
「分かりました。仲間になります」
ザックは大きく頷いて、承諾した。
「後戻りは許されないぜ?」
ダリルはその返事を意外そうな表情で受け止めながらも、剣の鞘を叩いて睨みつけた。

感想

感想はありません。

「 いっと 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス