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子どもは、家を選べない〜その30〜

[762]  真理康子  2010-03-08投稿
まだ三才以前の子どもが、規律の中で自分を律して成長していく姿は美しい。
ましてや、親や親族のいない世界で泣くということは、同時に泣いても事態というものは、さして変わってくれるものではないという『あきらめ』を、学習する。
結衣子は、何故かしら、施設の奥に通してもらえなかったが、諦めたり、自己主張を繰り広げながら、ルールを取得していく『小さな恋人』達に感銘しながら見守った。 やがて、職員に問いただして、しょっちゅう泣いている『小さな恋人』が、六歳下の幼児であることを知った。
結衣子は、世話を焼きたくてウズウズしながら祖父に従った。

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