携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 詩・短歌・俳句 >> 照明は消して頂戴

照明は消して頂戴

[411]  兼古 朝知  2010-03-26投稿


後ろ手に
隠されていた
小さな箱に
詰め込んである
私の小さな
才能は
蓋を開ける
こともなく
部屋の隅っこに
置かれていた

何一つ
出来ないなんて
そんな事は決して
有り得ないのに
上着のポケットに
手を入れて
暗い顔して
街を歩く
どいつもこいつも
私もね


照明は
消して頂戴
明るみに出ると
目立たないような
微かに光る才能の種
見えなくなって
しまうから

ポケットは
切り取って頂戴
手を突っ込んだら
受け取れないでしょう?
確かに光る才能の種
私の手のひらから
あなたへと

感想

感想はありません。

「 兼古 朝知 」の携帯小説

詩・短歌・俳句の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス