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alone 26=助かるか?=

[365]  兼古 朝知  2010-04-01投稿


――ガチャッ

去ろうとする水鶴に、先程の銃の男が銃を向けた。

「このまま帰すと思ったか!?」

――パンッ!

男の だみ声とは対称的な、軽い音が響いた。

しかしそこに水鶴はおらず…

「死にたくなければ動く…な」

いつの間にか男の銃は真っ二つに斬られ、首もとには圭の鎌が添えられていた。少々首に当たっている為、少量の血が流れている。

「…ッこの…!!」

「動けば殺す。声を出しても殺す。わかったら黙って目を閉じ…ろ」

圭のドスのきいた声が、静まり返った陣内の人々を震わせる。

「女」

男の視界から消えていた水鶴が、晶の治療に当たる福野の近くに立っており、声をかける。

「な、何…!?」

福野が振り返ると、水鶴は言う。

「治療を続けながら答えろ。晶は助かるか?」

「…えぇ。大事には至らないと思うわ」

「そうか…」

水鶴はわずかばかり目を伏せて言った。


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