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alone 70=知られることのない=

[389]  兼古 朝知  2010-04-26投稿


「みッ…水鶴!?」

晶が仰天して見下ろすと…。

――ザザッ!! ズダッ!!

水鶴は、塔の隣の電波塔に手をかけながら、滑り落ちるようにして着地した。

「夕!!どっちだ!?」

下から水鶴が呼びかける。

「門を出て左よ!って言うか、待ちなさいよ!!」

晶と夕は、慌てて梯子を降りていった。

残された教祖は、そんな晶たちを見て呟いた。

「無邪気な子供に つらいことはさせるものではないな…。なぁ、理一」

教祖は振り向き、理一の死体を見つめる。

「今でも お前と親友と思っている私は愚かか?
…いつから、戦いを好みはじめたんだ…?
お前は『はじめからだ』と言うのだろうな…」

理一と皆神宗教祖は旧知の仲で、幼い頃は仲が良かった。


だがそれは これからもずっと、誰にも知られることの無い真実――。



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