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5行の気持ち2〜友から愛へ〜

[465]  萩原実衣  2010-05-14投稿
有希さんとは…。
それから、食事をしたり、呑みに行ったり居心地のいい友達になった。

ある日、有希さんの知り合いの店に行く事になった。
同じ年くらいの従業員さん達のいるその店は、なかなか楽しかった。
私は、痛い失恋をしていた。
一方通行に似たその恋は、突然いなくなるという形でエンドを迎えてしまっていた。
「樹莉ちゃんは、真っ直ぐに信じすぎちゃうんだょ」
「有希さんは…好きな人に疑いを持っているの?」
「かもね…」
有希さんは…疲れていた。この人も、心の弱い人なんだなぁと思った。

私は、その店に一人で行く機会があった。

そこで私は…恋に堕ちた。
一目惚れだった。
たぶん、いや?絶対に年下。
私なんか相手にされない事は、わかっている。
でも…
何故だか、もうひとりの私が背中を押している。
そう。
一度の人生!
自分に正直でいたい。
私は、彼に会いたくて、一人で通う日々。

そして…
彼が私の隣に座った。
「最近よくお逢いしますよね」
話しかけてきたのは、彼のほうだった。
「はい。」

私は、落ち着かない気持ちでいた。

彼の飛び抜けた社交性と感性のよさにただただ……関心していた。

そこから、友達になるのは早かった。
私が恋をした事に有希さんは、心から喜んでくれた。

でも…
良いことがあると悪い事も同じくらいおきている。
彼に彼女が出来た。

居なかったのに、出来た。
私は、女として見られなかった。
それが現実。
そこから長い片想いが始まった。

私は、まつ事しかできないのか?!
いやちがう。友達でもつながっていたかった。

そして…
いつか、気持ちを伝えよう。

どれくらいの年月が経っただろう。

彼の側に居られる。

彼の色んな姿をみるとその度に惚れなおした。
ある日、あのマスターの店にいった。

「いらっしゃい」
いつもの笑顔のマスター。
落ち着く。
「モスコミュールを」

(そういえば…。最近有希さんに電話してないや…)

帰ったら、メールしよう。
有希さんは、店を辞めて違う仕事についたらしい。
そこの常連客からききたくなかった事葉を聞いてしまった。

有希さんが…

死んだ。

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