携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ミステリ >>  『クライアナノナカ』 の真相 〜6〜

 『クライアナノナカ』 の真相 〜6〜

[367]  ヤルンヴィドの番犬  2010-06-21投稿

四人目にいこう。

名前:ニラサキ ハノン
年齢:25歳 (女性)

某中小企業の受付嬢。
性格は男勝りでやや短気。社内でも女性社員の
リーダー的存在で、
白黒はっきりつけたがる。
趣味はモータースポーツ観戦で、自らの車も
かなり手を入れていたようだ。
会社からの帰りに車ごと
行方不明になったのだが、直前にYトンネル
付近で彼女の車と同じ、
メタリックピンクの
クーペが目撃されている。








…またしても類似する。
『クライアナノナカ』
と、だ。


『クライ〜』
では、後ろから
猛スピードで来る車を
やり過ごすために道を
外れ、トンネルという
『クライアナ』
に入る事で結末を
迎えており、
最後の擬音表記から、
おそらく事故に遭った
と推測される。

また、『ディナー』が
そこで書いた女性の
性格は、かなり気が
短い様子で描かれており、文章からも、おそらく
自宅かどこかに
向かっているような
表現となっている。


まさに、内容は
『人を呪わば穴二つ』
といった展開に
なっていて、
『クライ〜』の中では
筋は通っている方だと
私は感じる。

しかし、だからといって
『ディナー』の所業が
許される訳ではない。

本当にその事実がある
事を本人が知っているか
はまだ分からないが、
他人の不幸を物語として
書き散らすのは
筆を持つ者としては
許せないのだ。


もちろん、今回も私は
自らの眼で確認に
向かった。
















…もちろん、また、
何もなかった…。




車の破片はあったが、
Yトンネルは事故の
多発する
『魔のトンネル』
として有名。
それに彼女の車の物が
あれば、とうに
警察が回収しているはずだ。

一応私は破片を幾つか
回収し、知り合いを
通して警察に渡した。



……やはり。


やはり、
『ディナー』本人に
会わなければ真実は
掴めないようだ。



私は、五人目の調査と
並行して、あらゆる手段で『ディナー』との
コンタクトを試みる事
にした。





感想

感想はありません。

「 ヤルンヴィドの番犬 」の携帯小説

ミステリの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス