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記憶の中の記憶17

[471]  いおり  2010-07-18投稿
火葬場の、ボタンを、押させまいと、暴れまくった。
その後、わずかな骨になってしまった正人を又
探した。そして小さな白いカケラをプーさんのポケットに隠した。次から次えと、思い出してくる。泣き叫ぶ私の足元で三歳と四歳の子供も動揺していた。
そして私は
壊れたままの
状態でも
皆に愛されて
いた事!
ガラスに触れる
ように接してくれた、数々の人々。皆に感謝した。マリエがいおりを産んだ事で、心のカケラが一つずつ減って、思い出せたのかな?なんて
考えながら正人の死に向き合えた。アンティークの中に黒い
箱がある
これはもろいから、触っちゃ駄目だよ。何年か前に言われた。
そして、何と言う事か、今きずいた。あれは
正人の仏壇だったんだ。
すぐさま正人の
好きだった紫陽花の花をちょん切って30年ぶりに正人に再会した。半袖、半ズボン。少し茶髪で目のくりっとした私の大事な正人。麦藁帽子が歪んでる。
ローソクに火を
つけ
ママは30年かけて、あなたを
探す事が出来ました。ママの所に、戻って来てくれてありがとう。
でも、あなたは
ママの事じっと
見ててくれたんだね。
正人ありがとう
お帰りなさい。
窓際にいた雀が
空へ飛んで行った。
生まれ変わっても、又あなたを
産むからね!
神様 仏さま。
幼い正人の魂を
もうしばらく
預かってて下さい。
END

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