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GO AWAY#72

[422]  速見  2010-08-08投稿
「そっそうよね。思わぬところから真犯人が分かったのだから、あとは渡沼が犯人という証拠を集めないとね。どうするの?これから?」


京都の励ましに元気付けられた雪野は両手でパンと叩いて立ち上がった。


「そうだね。いくらなんでも警視総監に会うことは愛知県警に乗り込む事を意味している。そんな事をすればあいつ(渡沼)の思うつぼだからね」


相手が警察……ましてや警視総監となれば、会うのはもちろん、話をするのも至難の業だ。

思わぬ強敵に京都と雪野は、また八方塞がりになった。しばらく考えると


「こうなると向こうから出向いてもらうしかないね」


京都の意味不明な発言に雪野は首をかしげた。

















それから四時間後、杉本は目を覚まして事件現場に着いていた。

杉本が現場に着くと本庁の刑事ということで現場保護していた地元警官が敬礼をして中に招いた。事件現場には二日経った今もなお生々しい血痕があった。

杉本は現場を後にして真っ直ぐに雪野が言った廃墟へ向かった。

京都達が簡単に侵入したことから周辺の廃墟は昨日よりも厳重な警護がされていた。

まさか高校生が自分の起こした事件現場に戻るとは考えていなかったからだ。

しかし、警護されていたのは二階の京都達と一戦交えたところまでで四階は手つかずだった。

杉本が一人で四階まで上がり数分探索すると


「こっこれは………!?」


杉本も京都達が見つけたライフルの薬莢を見つけたのだ。


「まさか、あのガキどもがこれを見つけるとはな………」


そう呟いた杉本は薬莢をハンカチで拾って自分のポケットに無造作にしまったのだ。


「あぶないあぶない……」


杉本は不気味な笑みを浮かべながら事件現場を後にした。

事件現場を離れた時だった。


TLUUUUUUU



杉本の携帯が鳴った。

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