がんばったで賞 37 〜あなたの声が〜
「俺…また病院送ろうか?」
アキは必死に否定した。
「何で?」
アキはノートに震える手で、
『お母さんがくるから。』と書いた。
「えっ…でも…。」
カズヒロは言い返そうとした。しかし、でも…の先が思いつかなかった。
『いいの。』
「アキ…。」
本当は、アキと一緒に病院に行きたい。
行きたい…でも、ダメだ。『どうしたの?』
「いや、何でもない。」
アキは、耳の痛みを気にしながら病院へ歩いていった。
「アキ…。」
カズヒロの目には涙。
何もできない悔しさと、アキの母に言われたことのつらさが、この時一緒にカズヒロを襲った。
「俺は…何で…。」
泣きながらその場に崩れ落ちたカズヒロ。
『会わないでください』
『遊びなら、別れてくれませんか?』
「何で…みんなそう言うんだよ!」
カズヒロは叫んだ。
アキの耳には、聞こえないはずだったんだけど。
涙の先には、アキがいた。「どうして気づいたの?俺の声…。」
アキは何も言わず、ハンカチを差し出した。
「サンキュー。」
カズヒロは涙を拭いた。
『なんとなく気づいたの。あなたの声が、波みたいに私をさらっていく気がした。』
「…波?」
アキは頷いた。
『…何で泣いてるの?』
アキは必死に否定した。
「何で?」
アキはノートに震える手で、
『お母さんがくるから。』と書いた。
「えっ…でも…。」
カズヒロは言い返そうとした。しかし、でも…の先が思いつかなかった。
『いいの。』
「アキ…。」
本当は、アキと一緒に病院に行きたい。
行きたい…でも、ダメだ。『どうしたの?』
「いや、何でもない。」
アキは、耳の痛みを気にしながら病院へ歩いていった。
「アキ…。」
カズヒロの目には涙。
何もできない悔しさと、アキの母に言われたことのつらさが、この時一緒にカズヒロを襲った。
「俺は…何で…。」
泣きながらその場に崩れ落ちたカズヒロ。
『会わないでください』
『遊びなら、別れてくれませんか?』
「何で…みんなそう言うんだよ!」
カズヒロは叫んだ。
アキの耳には、聞こえないはずだったんだけど。
涙の先には、アキがいた。「どうして気づいたの?俺の声…。」
アキは何も言わず、ハンカチを差し出した。
「サンキュー。」
カズヒロは涙を拭いた。
『なんとなく気づいたの。あなたの声が、波みたいに私をさらっていく気がした。』
「…波?」
アキは頷いた。
『…何で泣いてるの?』
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