がんばったで賞 51 〜ありがとう。お母さん〜
スーパーの中に入ると、アキはすぐにお菓子を持ってきた。
『お母さん!これ食べる!』
かごの中に、どっさり入ったお菓子。
「もう、肉じゃが食べるんじゃなかったの?」
お母さんは笑いながら承諾してくれた。
『よかった。今日じゃがいも特売!』
「本当だ!良かった〜。」…私、つくづく思うんだ。こういう時に。
お母さん、私を産んでくれてありがとうって。
…もう遅いよね。高校2年で思うなんて、私やっぱバカだよ。
帰り道。
「ねぇ、アキ。」
『何?』
「ろう学校のこと…もう気にしなくていいからね。」『…どういう意味?』
アキは急にそんなことを言うお母さんを不思議に思った。
「だって、入学届をカズヒロくんにビリビリに破かれたもの。」
『えっ…。』
カズヒロ、私のためにそういう事までしていたの。
「その時私は冷静に考えてみたの。耳のことより、アキの幸せを第一に考えよう…ってね。」
『お母さん…。』
「あの時のお母さん…どうかしてたよね。自分でもそう思うもん。だからアキは、白愛高校で、幸せな日々を過ごしなさい。」
『ありがとう…ありがとうお母さん!』
アキはお母さんに抱きついた。
「ちょっとアキ!」
お母さんは照れている。
『私の事を考えてくれてありがとう!』
「…アキ…。」
お母さんの目からは涙。
『…泣いてるの?』
アキはそっとお母さんから離れた。
「嬉しいから泣いてるの。」
『嬉しい…から?』
お母さんは頷いていて、幸せそうに見えた。
でも、私は分かっていなかったんだよね。
お母さんが、凄く苦しんでいることを…。
『お母さん!これ食べる!』
かごの中に、どっさり入ったお菓子。
「もう、肉じゃが食べるんじゃなかったの?」
お母さんは笑いながら承諾してくれた。
『よかった。今日じゃがいも特売!』
「本当だ!良かった〜。」…私、つくづく思うんだ。こういう時に。
お母さん、私を産んでくれてありがとうって。
…もう遅いよね。高校2年で思うなんて、私やっぱバカだよ。
帰り道。
「ねぇ、アキ。」
『何?』
「ろう学校のこと…もう気にしなくていいからね。」『…どういう意味?』
アキは急にそんなことを言うお母さんを不思議に思った。
「だって、入学届をカズヒロくんにビリビリに破かれたもの。」
『えっ…。』
カズヒロ、私のためにそういう事までしていたの。
「その時私は冷静に考えてみたの。耳のことより、アキの幸せを第一に考えよう…ってね。」
『お母さん…。』
「あの時のお母さん…どうかしてたよね。自分でもそう思うもん。だからアキは、白愛高校で、幸せな日々を過ごしなさい。」
『ありがとう…ありがとうお母さん!』
アキはお母さんに抱きついた。
「ちょっとアキ!」
お母さんは照れている。
『私の事を考えてくれてありがとう!』
「…アキ…。」
お母さんの目からは涙。
『…泣いてるの?』
アキはそっとお母さんから離れた。
「嬉しいから泣いてるの。」
『嬉しい…から?』
お母さんは頷いていて、幸せそうに見えた。
でも、私は分かっていなかったんだよね。
お母さんが、凄く苦しんでいることを…。
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