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旅の記憶(失 1 )

[446]  ヒロ  2010-09-28投稿
右足を失い、ガンで手術したブルは長い入院生活を終え、一人での生活は難しいだろうと、親元の宮城で生活をする事となる
だが、そこからの約8年間、全くツイてない
1年後、母親の運転する軽自動車でブルは病院の帰りに、暴走する通称?走り屋?と呼ばれる若者が運転する車にカーブを曲がりきれずに正面衝突され、救急車で病院のICUへ運ばれ意識不明が一ヶ月続き、回復後も暫く母親と入院する
栄養もなかなか採れないブルは痩せ細り、背中は老人の様に猫背、いわゆる骨粗しょう症となる
退院後も一向に身体が回復しないのはおかしい?と、事故から2年後だろうか、病院に行き検査をしてもらうと、ガンの再発。しかも手遅れなのであった
医師は「彼は若いのではっきりとした寿命は判りませんが、手の施しようがありません」と言う
母親もシンジも医師の言っている事が信じられないのか理解出来ないのか暫く黙っているが、その間も医師の説明は続く
医師は最後に「治療はどういたしますか?」と質問すると
母親、「あの子はずっと痛い思いをしてきたので、痛みをなるべく無くす様に…楽な様に…」と涙を拭き泣くのをこらえて話す
医師は「解りました」と、今後の事を話始めた

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