天使か悪魔か【2】
あるとき、優は中庭で絵を描いていた。
暖かい色の優しい天使の絵だった。
優はその絵をぎゅっと抱きしめ、父母の事を考えてみた。
顔も解らない父母。
解るのは、お母さんが天使でお父さんが悪魔ということだけ。
ふと、前を観てみると見たことのない子が立っていた。
「えっと…私、じゃまでした?」
優が無理に微笑みながら話し掛けるとその子は「君の絵、すっごく暖かくて綺麗だね!」と、ニッコリ笑った。
「あ、ありがとう。あの!お名前なんてゆうの…あれ??」
もうその子はいなくなっていた。
幻?優は、深く考え込んでいた。
時計を見ると、もう放課後だった。
あの時の子は誰なんだろう?
何年生?
疑問がたくさんでてきた。
制服も少し違った。優と同じセーラーなのに下はハーフズボン。
謎がいっぱいのその子を優が次に見たのは一週間後。久々にシスターの所に行ったときだ。
『あ!』
二人の声が重なった。
「私あなたに聞きたいことがたくさんあったの!」
優は、久々にあの子に会えて興奮していた。静かに座る琥珀をキラキラした目で見ていた。
「そうなの?ボク琥珀ってゆうんだ!」
「琥珀くん?」
「はは!ボクは女の子。」
「そうなの?でも制服が…」
優は琥珀を頭からつま先まで見渡した。
琥珀は満足げに笑った
「ボク特待生なんだ!理事長の姪っ子!」
「へえ、よく見るとスカートよりそっちの方が可愛いかもね!」
「ありがとう!優」
二人は、シスターも入り込める隙間がなくなるくらい仲良くなった。
「私、琥珀のこと見たことないんだけど」
「ボクは基本授業にはでないからね。それよりさ、優の羽!すごい綺麗だね!」
そんなことを言われたのは初めてだ。
優は驚きを隠せなかった。
「何言ってるの。悪魔と天使のハーフなんて気持ち悪いでしょう私はこの羽が嫌いよ。」
「なんで?ボクよりましだよ、ボク羽がないんだよ?」
優は戸惑った。なんて言えばいい?
何か言った所で同情にしか聞こえない気がした。
琥珀は品やかにくるっと回った。そして『ね?』と笑って言った。
その笑顔は可愛かったが、同時に寂しそうにも見えた。
暖かい色の優しい天使の絵だった。
優はその絵をぎゅっと抱きしめ、父母の事を考えてみた。
顔も解らない父母。
解るのは、お母さんが天使でお父さんが悪魔ということだけ。
ふと、前を観てみると見たことのない子が立っていた。
「えっと…私、じゃまでした?」
優が無理に微笑みながら話し掛けるとその子は「君の絵、すっごく暖かくて綺麗だね!」と、ニッコリ笑った。
「あ、ありがとう。あの!お名前なんてゆうの…あれ??」
もうその子はいなくなっていた。
幻?優は、深く考え込んでいた。
時計を見ると、もう放課後だった。
あの時の子は誰なんだろう?
何年生?
疑問がたくさんでてきた。
制服も少し違った。優と同じセーラーなのに下はハーフズボン。
謎がいっぱいのその子を優が次に見たのは一週間後。久々にシスターの所に行ったときだ。
『あ!』
二人の声が重なった。
「私あなたに聞きたいことがたくさんあったの!」
優は、久々にあの子に会えて興奮していた。静かに座る琥珀をキラキラした目で見ていた。
「そうなの?ボク琥珀ってゆうんだ!」
「琥珀くん?」
「はは!ボクは女の子。」
「そうなの?でも制服が…」
優は琥珀を頭からつま先まで見渡した。
琥珀は満足げに笑った
「ボク特待生なんだ!理事長の姪っ子!」
「へえ、よく見るとスカートよりそっちの方が可愛いかもね!」
「ありがとう!優」
二人は、シスターも入り込める隙間がなくなるくらい仲良くなった。
「私、琥珀のこと見たことないんだけど」
「ボクは基本授業にはでないからね。それよりさ、優の羽!すごい綺麗だね!」
そんなことを言われたのは初めてだ。
優は驚きを隠せなかった。
「何言ってるの。悪魔と天使のハーフなんて気持ち悪いでしょう私はこの羽が嫌いよ。」
「なんで?ボクよりましだよ、ボク羽がないんだよ?」
優は戸惑った。なんて言えばいい?
何か言った所で同情にしか聞こえない気がした。
琥珀は品やかにくるっと回った。そして『ね?』と笑って言った。
その笑顔は可愛かったが、同時に寂しそうにも見えた。
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