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The Last Escape 第*章 2

[331]  エアロ(猛烈なスランプ)  2010-12-29投稿
車内の温かさについうとうととし、危うく乗り過ごしてしまうところだった。

ついにバスが報道局に着いた。
大事な荷物を忘れそうになり、小銭を取り落とし、降りるときに転びそうにもなり、…それでもどうにか、バスを降りた。


「…あれ?」
派手に盛ったブロンド。
紫とピンクの服。
後ろ姿でわかる。あれは…
「ラインフォード先輩?」
その声で彼女も私に気付いた。

ああ、やっぱり…
でも、どうして、ここに?

「あぁ、リーナじゃない!…あんたも、取材で呼ばれたの?」
ダイアナ・ラインフォード。私や、ソフィアのいるサークルの先輩だ。
『も』って事は…なるほど、そういう訳か…

「いえ、…ちょっと局の人達に、お話がありまして。」
「話?…何それ?」
私は、この人に話していいのか迷った。
(…まあ、これからマスコミに流すネタなんだから、支障はないわよね。それに、見た目と違って、頼りになるし)
そう思って、私は、有りのままを話した。…そして、やはり見た目で判断すべきだったと、後悔する元凶を作ってしまった。










リーナから話を聞いた私は、外面は平静を装いながら、内心震え上がっていた。
そして、ある簡単なアイデアを実行に移した。

私はキラキラにデコレーションされた携帯を取り出し、ある男に電話をした。

私はリーナの顔を思い浮かべながら、ほくそ笑んだ。

私はいわゆる愛人をしている。相手は警察のお偉方だ。何でも、ドーランドの賄賂の一部を、口止め料として受け取っているらしい。

だから、ドーランドが失脚に追い込まれたら、私の受け取る金が減る、というわけだ。


多分リーナはソフィアを助けようとしたのだろう。ドーランドは、無実の罪を着せては賄賂を受け取っているという話だ。

「ソフィア…それから、アルファ、だっけ?…気の毒だけど、アタシの為に消えてね」
呟き、携帯を閉じた。

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