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がんばったで賞 92 〜アズサを追う人〜

[355]  るー6  2010-12-29投稿
帰り道。もう外は暗い。
雪が降り積もる帰り道を、アキは歩いていた。
もう気づけばクリスマスイブ。12月24日…。
カズヒロには、転校することは伝えないつもりだ。
カズヒロに迷惑はかけたくないから。
心配しないで。
アキは心の中でつぶやいた。

すると、前方からアズサが走ってきた。
顔が強ばっており、何ものかに追われているようだ。
『アズサ…。』

「助けて!」

アキは必死になって喋るアズサにノートを渡した。
「話したいことがあったらこれで書いて。」
アズサはあわてたように頷き、
『私の両親が柴山に殺された。私は命からがら逃げてきたけど、もうすぐ私も…。』

と書いてあった。
アキは、

『ほんと?』

と書き返した。

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