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劇団ドリームシアター(7)

[460] YOSI 2011-02-16投稿
「美佳〜、この前いらした、南川さんと石村さんって覚えてる?」
「もちろん!楽しかったし、また会いたいよね」
「その石村さんって人からメールあったよ!『今度、お笑いのライブ見に行きませんか?また、お店にも寄らせていただきます』って」
「あっ、私にもあった。南川さんからもね」
2人は、あの日以来、お店にとどまることが許された。
義則と哲次が、2人を指名してから、2人の心になんとなく余裕が生まれ、それとなく指名客も付くようになった。
「でも、不思議なんだよなあ〜」
「何が?」
「あの時、南川さんにね、『サラさん、俺達ね、ここ最近、心から笑えることってなかったんだよね…。だから、そんな思いを払拭したくて、舞台とか見るようになったんだけど…、今日はサラさんや茜さんと話せて、そんな気持ちになれたよ。ありがとう』って言われた時、すごく嬉しかったんだ。…心が折れかけてたから」
「なんだ、美樹もそう思ってたんだ」
「え?」
「だって、首寸前だった私達が、何もかも諦めかけてたのに、ここに居場所があるんだもん。私ね、南川さんの言う通り、もう何年も心から笑えることなんてなかったから…やっぱり、この前のことは、いいきっかけになったなあ」
「石村さんなんか、『今からでも、指名ナンバーワン目指せ!』なんて言ってくれてるし」
そこへ、守口考太が現れた。
「お2人とも、明るくなりましたね。とゆうか、いい笑顔ですよ」
「ありがとうございます。守口さんが、私達をかばってくれたおかげですよ」
「いえいえ…そんな。オーナーも驚いてましたよ。お二人の変わりように」
「あっ、そうだ、守口さん、今度の休みに、お笑いのライブ見にいきません?」
「え?ライブ?」
「はい。この前のお客様がね、『見にいきませんか?』って、いい機会なんで見に行こうかな〜なんて。どうです?」
「え〜、でも誘われたのは、お二人ですよね?」
「あっ大丈夫ですよ〜。チケットは、まだ買えるらしいんで、私達がプレゼントします。奥様の分も。ってゆうか、そうさせてください」
「わかりました…じゃ、お言葉に甘えます」
考太は、ほんの数ヶ月前まで、沈んでいた2人が、明るくなったことに、驚いていた。
だが、何気ない毎日が、義則達によって変わることを、まだ知る由もなかった。

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