携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ファンタジー >> ディフェンド

ディフェンド

[409]  2011-02-19投稿
05.


 少年は草原を駆けていた。


 草原に立つ金髪の少女を凝視しながら。


 少女は駆けている少年に向けて右手を突き出し、少女は手のひらに電流を球状に集めたサンダーオーブを少年に向けて飛ばした。


 連続で飛来してくるそれは、駆けている少年のすぐ足元に落ち草を焦がして煙をあげた。


 少年は少女の正面に向かって駆け、少女は少年に向けてサンダーオーブを飛ばし続けるが少年はそれをよけながら向かってくる。


 そして少女の目の前に来たとき、少年は拳をつくって少女の顔めがけて思いっきり突き出した。


 少女は素早く首を逆方向に傾けてそれをかわす。


 先ほどまでは少女の方が攻撃を仕掛けていたが、今度は少年の方が連続的に攻撃を仕掛ける。


 連続的に繰り出される拳を少女は後退しながらかわしていく。


 少年が右の拳を少女に向けて放ったとき、少女はしゃがんで少年の足をはらった。


 少年はその場に仰向けになり、その前には電流を拳にまとわせて構えている少女の姿があった。


 次の瞬間、少女はその拳を振り下ろしてかかった。


 少年は横に転がってそれを避け、爆転をして起きあがる。


「今の死ぬかと思ったんだけど! 殺すつもり?」

「そのつもりでやんないと、ダメでしょ」

「まあ……そーだけどっ!」


 そう言いながら、少年は右手に拳をつくって肩を引いて構えると、それを高速で突き出すソニックフィストを放った。


 拳の衝撃波が少女に襲いかかってくる。


 少女は地面に片膝をつき、手のひらを地面につけると少女の正面に巨大な電気の壁が現れた。


 その壁に拳の衝撃がぶつかり、壁を避けるように凄まじい勢いの風が壁の横を吹き抜けた。


 風が止むと、電気の壁が消えて少女は立ち上がって少年に近づく。


 すると今まで2人がいた草原が歪みだし、やがて草原は消えて白いタイル張りの部屋が現れた。


 2人がいる部屋では仮想空間が作り出せるのだ。


「何か、パワー増してる感じね」

「そお? レイもかなり腕上げた感じだけど」

「ケイゴに誉められても嬉しくないわ」


 少女、レイは小さく鼻で笑う。


 少年、ケイゴは小さくため息をついて小さく笑った。


感想

感想はありません。

「梓」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス