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Milk

[611] きまぐれ天使 2011-02-28投稿


「どうしたの?急に。」


首をかしげながら
私に紙コップを差し出す。


「べつにー…。」


紙コップの中で
湯気を立てている
ミルクティーを
少し飲んでみた。


やっぱり熱い。



目の前にあるミルクティーと
目の前にいる、この男は
不釣り合いに感じた。


「甘…。」


「そうかな?」


男は少年のように笑う。


「先生、子供みたい。」


「大人です〜。教師です〜。
それは見た目のことでしょ?」


「私と同じ年にみえるー。」


「それは…大人の事情だ!」


「先生、好きだよ。」


「は?!」


突然の言葉に、
先生は私を凝視しながら
顔を真っ赤にして固まった。


「そういうとこ。」


私は笑うと、
生徒指導室のドアを開けた。


彼女がいることくらい
知ってるからさ、


せめて、好きって言わせて。

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