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劇団ドリームシアター(21)

[410] YOSI 2011-07-01投稿
「あの、お客様申し訳ありませんが…」
美和の申し出に、義則は驚いたが、極めて冷静を装った。
「はい?」
「実は…この2人は、私の友人なんですが…事情があって…勝手を言って申し訳ありませんが…相席していただきたいんです」
哲次と剛行は、躊躇した。
先程から、少し気になっていたとはいえ、由美とえり子の方から、話しかけてきたからだ。
しかし、見ず知らずの者に話しかけられれば、妙な勧誘か?と疑うこともある。
そんな雰囲気を察したのか、えり子が切り出した。
「勝手言ってすみません。いきなり、相席なんて言われれば、疑いたくもなりますよね。」
「あっ、いえそうゆうわけじゃ…」
哲次は、慌てて否定した。
「いえ…突然すみません」
義則は、えり子と由美の状況を見て、2人が、怪しくないことは、察した。
何よりも、自分が聞き入っていた、美和の友人とゆうことで、美和に対するきっかけが出来たので、話しをしてみたいと思っていた。
「あの…先程、僕を見て、驚かれてましたよね?僕の勘違いだったらすみませんけど」
義則に、先に切り出されたので、えり子は素直に認めた。
「はい…。実はそうです。」
「そうですか…まあ、いいですよ。女性と食事を共に出来るし、嬉しいし」
「そうですか…。では、ご相席ありがとうございます。」
「美和…ありがとうね」
美和は、由美とえり子に軽く手を振り、義則達に深く会釈をして、席をあとにした。
「本当にありがとうございます。」
「あっ、いえ…」
5人は、しばらく沈黙した。
「あの…用件はなんでしょう?」
しびれを切らして、哲次が切り出した。
「突然、すみません…その、今の子、今応対してた子、ご存知ですよね?」
えり子は、思い切って聞いた。
「え?ああ…はい」
「この前、あの子の路上ライブに、ずっと聞き入ってましたよね?」
「ええ…」
「みんなが通り過ぎるなかで、あなただけが、ずっと聞いてた…」
「はい。彼女の歌声に引かれるものがあって…路上ライブで、ずっと足を止めて聞き入ってたなあ…それだけ彼女の声に魅力があったんですよ」
義則は、驚いた。
いくら、友人とはいえ、美和の歌声に聞き入っていた自分に興味をもつ、えり子達に。

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