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悪魔の天使 (4)

[345] 暁 沙那 2011-07-05投稿
彼、レクスが近づいてくるたびにこちらとの距離が縮まっていく。

それにリアは動けずにいた。

レクスがリアのすぐ前まで来ると、リアは慌てて立とうとする。

しかしそれよりも早くレクスがリアの右手をとった。
肘までを覆うようにある薄い手袋の上から軽く口づける。

社交辞令だとしてもどこか違和感があった。

たぶん見ている方は何も感じないだろう。

それも当たり前だ。

手の力の強さだった。

手を引こうにも簡単には引けないくらいの強さ。

「あの…」

リアは何とか離してもらおうと口を開きかけた。
しかしそれをレクスに封じられた。

手の力がさっきよりも強まった。

そして立つように促した。

引かれるようにして立ち上がると叔母の姿がそこにあるのだった。

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