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がんばったで賞 128 〜強がりじゃない〜

[334] るー6 2011-07-14投稿
『でも私、ひとりでも大丈夫なの。』
「…。」
『だから安心して。』
コウタは強く反論した。
「誰かのぬくもりが欲しい時だってある!」
『え…。』
「強がっているだけじゃないの?」
『私はもう…強がりなんか見せない。』
アキの決心は、固かった。
「なら…いいけど…。」
コウタは、ゆっくりと空へ上っていった。
『コウタ…行くの?』
「迎えの時間が来た。」
コウタは光の渦に巻き込まれて一瞬で消えた。
「さようなら」が言えなかった事に、アキは当然後悔していた。
立ち尽くしているアキに、どこからか声が…。
アキ…

アキ…

アキっ!

目を開けたら、カズヒロが近い!
アキは異常なほど驚いた。「うわっ!」
その驚き方にカズヒロも驚いていた。
「なんだよ!すげぇ驚き方…。」
『だって私…こんなに男の人近くで見たことないから…。』
「まあ、俺も正直どきどきしてたけど。」
今日は帰る日。アキは未だにドレス姿だ。
「なんか、アキに服を買ってやりたいけど…。」
『いい、別に大丈夫。』
「ごめんな…。」
電車で帰るのだが、その車内、ドレス姿のアキは好奇の目にさらされた。
でも、アキは気にしていないようだったので、カズヒロも安心した。

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