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夏の蛍

[559] 柊 翔 2011-07-15投稿
日射しが少し和らぐ日もある8月の終わり…。

「あーっ!」

突然大声を出す男子高校生。

「…!」

後ろで大声を出された伸一が、持っていたレンタルビデオの袋を落としそうになった。

「伸一!そのDVD!」

「何だ、光樹か。脅かすなよ」

振り向きながら話す男子高校生。永見 伸一(ながみ しんいち) 都内にある高校の2年生。

「びっくりしたんはこっちやで…!」

暑い往来で騒いでる方の男子高校生は、中町 光樹(なかまち こうき) 伸一の悪友で、関西出身のお調子者だ。

「誰がお調子者やねん!」
「光樹誰と話してるの」

「…作者…。て、そんなんどうでもええねん!それよりも、そのDVD!」

「…ん?ああ、これ?」

「さっき、袋の透明の所からチラッと見えたけど…」
伸一が袋からDVDを出した。

「冒険者の最新作「夢幻の城」 だよ」

「やっぱり!今日レンタル開始で一番に見に行ったハズやのに、全部貸し出し中になっててん」

光樹がDVDを手にした
「これこれ、これやがな。シリーズ最新作…」

満面の笑みを浮かべる光樹。

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